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武田歯科医院

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2009年05月22日 歯間乳頭を保存するための切開  その5

「チタン強化膜を用いたヒト骨内欠損の歯周組織再生療法についての比較臨床試験」

Periodontal Regeneration of Human Intrabony Defects with Titanium Reinforced Membranes~A Controlled Clinical Trial~

Cortellini P, Prato GP, Tonetti MS
J Periodontol 66(9) 1995 797-803

術後1週間はテトラサイクリン 250 mg / 日を処方し、0.2% クロルヘキシジンによる含嗽 2回 / 日をおこなってもらったとのことです。

GTR膜を使用した手術は膜の露出が起こる可能性があります。術後の膜の露出率は以下の通り。
改良型歯間乳頭保存切開 + titanium reinforced(TR)膜では、症例の2割が露出しました。
歯槽頂切開 + 従来型ePTFE膜では、症例の6割が露出したそうです。
いずれの症例も6週間後に膜を除去したそうです。尚、改良型Widmanフラップ群はGTR膜を使用していないので露出はみられません。

細かい数字は省略しますが、結論として改良型歯間乳頭保存切開 と TR膜との併用群は他の2群と比較して有意にクリニカルアタッチメントレベルを獲得したそうです。比較している対象が全然違うじゃんという突っ込みは、この手の臨床研究にはよくあることなので無視します。

このクリニカルアタッチメントレベルという値は、数値が大きければ大きいほど歯周組織が回復したことを意味します(とても大雑把な超解釈な超説明です)。

まあ、論文のタイトルをみたときから結果は見えていたんですが(誰も好き好んでネガティブテーマにしようとは思わないはずですし)。ただ、この著者のTonetti(トネッティ)先生の研究方法(研究プロトコル)は結構しっかりしているので説得力はあります。ちなみに論文中にGTR膜の露出とありますが、インタープロキシマルタイプ(歯と歯の間を覆うタイプの膜)の膜の露出率としてはとても低い数字だと個人的には思いました(なぜって?それは秘密です)。このタイプの膜の露出は、手術失敗という意味ではありませんので念のため。

そーいや、ブックファーストをのぞいていたら子どもが大好きな番組「がおがおぶー」が絵本になっていたので、お土産に買ってしまいました。 知りません? なぜー、どーしてー、がおがお、ぶーーー!っての。なんであんなの好きなんだろ???

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追記
さて、次回からムシバについて考えてみましょう。ただし、気が向いたら。

2009年05月20日 歯間乳頭を保存するための切開  その4

「チタン強化膜を用いたヒト骨内欠損の歯周組織再生療法についての比較臨床試験」

Periodontal Regeneration of Human Intrabony Defects with Titanium Reinforced Membranes~A Controlled Clinical Trial~

Cortellini P, Prato GP, Tonetti MS
J Periodontol 66(9) 1995 797-803

本研究における材料と方法です。
被検者は、45名の初期治療が終了した患者様(男性 21名、女性 24名、 年齢:25~61(平均42.8±8.9)歳)に対して行いました。ここでいう初期治療終了した患者様とは、ブラッシング指導やある程度歯石を除去した状態で、歯肉に表面的な炎症症状がみられなくなった患者様であると超解釈します。

対象とした歯は、切歯 17歯、犬歯 13歯、小臼歯 7歯、大臼歯 8歯とのことです。まぁ、これは行った結果を分けたのだと思うのですが、違っていたらすいません。骨欠損が歯間部に限局しており、根分岐部病変がない歯を選択したとのこと。

術式別に3群に分類してそれぞれを比較したとのこと。
1.改良型歯間乳頭保存切開 + titanium reinforced(TR)膜
2.歯槽頂切開 + 従来型ePTFE膜(チタンで補強されていない膜)
3.改良型Widmanフラップ

ここでいう改良型歯間乳頭保存切開とは、歯間乳頭より頬側で切開する方法。歯槽頂切開とは歯間乳頭のど真ん中に切開を入れる方法。改良型Widmanフラップとは歯間乳頭のど真ん中に切開を入れるとかというレベルではなく、歯周ポケットを積極的に切除する方法(あ、これも説明必要ですね)です。

歯周病の原因のひとつである歯石を除去しても、歯肉が下がらず相変わらず歯と歯肉の間にプラークが溜まってしまい、再び歯周病を発症するリスクがある場合があります。歯と歯肉の間の深さを約3mmくらい(歯ブラシの毛先が入る程度)に調節したいときに、歯肉を切除する手術法(切開法)として考案されたのが改良型Widmanフラップ術です。

ちなみに改良型歯間乳頭保存切開による縫合方法として、本論文では水平マットレス縫合と単純縫合を併用しております。各々の縫合方法については患者様側はあまり必要のない知識ではあるのですが、要は通常の縫合法よりも1種類多いので時間がかかると思ってください。
私はこの場合、改良型マットレス縫合を行う時があります(使用する針糸の太さや種類によっても変えていますし)。

この医院を開設して丸1年になるわけなのですが、なんだかんだ言ってもムシバを主訴とする患者様は多くいらっしゃいます。この論文の解説を終えたら趣向を変えてムシバの解説をしようかなと考えております。

2009年05月19日 歯間乳頭を保存するための切開  その3

「チタン強化膜を用いたヒト骨内欠損の歯周組織再生療法についての比較臨床試験」

Periodontal Regeneration of Human Intrabony Defects with Titanium Reinforced Membranes~A Controlled Clinical Trial~

Cortellini P, Prato GP, Tonetti MS
J Periodontol 66(9) 1995 797-803

本研究の目的は、改良型歯間乳頭保存切開 と チタン強化膜(TRメンブレン)を併用した
歯周組織再生療法について、従来型のePTFE膜と比較し、術後の付着の獲得を評価することだそうです。

何を言っているのかわからないと思うのですが、要は歯周組織再生療法を行うときにどんな切開法が優れているのか評価しようということです。

ePTFE膜とはexpanded polytetrafluoroethylene(四フッ化エチレン) の略で、いわゆるテフロン樹脂を伸ばして加工し、膜状にした素材のことです。この素材は多孔性のため、通気性に優れるため、ウインドブレーカーなど登山グッズにも使われています。歯科の分野では、骨欠損の部分を覆い軟組織が入ってこないようにして歯周組織や骨組織を再生させる手段として用います。この素材はGore-Tex(ゴアテックス、外資系の会社なので日本の会社は正確にはジャパンゴアテックス)という会社がつくっているのでゴアテックスメンブレンなどとも呼ばれています。また、歯周組織再生療法(guided tissue regeneration ; GTR)に使用するので、GTR膜とも呼んだりします。

ジャパンゴアテックスのホームページはこちら。
ジャパンゴアテックスのメディカル部門のページはこちら。
さらにゴア社の歯科領域のページはこちらです。

ただし、従来のePTFE膜では口腔内で食べ物がぶつかったりすると凹んでしまうなどの欠点がありましたので、薄いチタンの板で補強して変形しにくい膜がつくられました。これを チタン強化膜(TRメンブレン)といいます。

以下まとめ

歯周組織再生療法に用いる特殊な膜は、GTR膜と呼ばれる。
なかでもePTFEでできた膜は、ePTFE膜と呼ばれる。そしてゴアテックス社製のものはゴアテックス膜と呼ばれる。
さらに、チタンの薄い板が入っていて形を崩れないようにした膜のことを、チタン強化膜あるいはTR膜と呼ぶ。

こんな感じでしょうか。次回、材料と方法。

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カテゴリ:スポーツ用品

発売日:2013-01-25


追記
あ、ゴア社のページに勝手にリンク貼っちゃった。あとでメールしとかなきゃ。

2009年05月15日 歯間乳頭を保存するための切開  その2

「チタン強化膜を用いたヒト骨内欠損の歯周組織再生療法についての比較臨床試験」

Periodontal Regeneration of Human Intrabony Defects with Titanium Reinforced Membranes~A Controlled Clinical Trial~

Cortellini P, Prato GP, Tonetti MS
J Periodontol 66(9) 1995 797-803

歯間乳頭の部分を避けて切開する方法としては2つの選択肢があると書きました。すなわち歯間乳頭より頬側を切開する方法もしくは舌側(すなわち内側)を切開する方法です。このうち歯間乳頭よりも舌側(内側)を切開する方法が先に発表されております。

「歯周組織における骨移植のための歯間乳頭保存フラップテクニック」

Flap Technique for Periodontal Bone Implants Papilla Preservation Technique

Takei HH, Han TJ, Carranza FA Jr, Kenney EB, Lekovic V
J Periodontol 56(4) 1985 : 204-10

という論文です。著者はUCLAの教授でヘンリータケイという先生です。この方法は上顎での歯周外科手術を想定したもので、歯間乳頭を保存するにはなかなかコロンブスの卵的な良い方法なのです。しかし、口蓋の歯肉は厚いので、これを歯と歯の間を通して頬側に持ってくるのはちょっと難しいと思われます(やることはありますけどね)。

そこで考え出されたのが、頬側に切開を入れる方法なのですが、これは次回ということで。

ところで、雑用原稿がいそがしくてブログさぼっちゃいました。失礼しました。こんなわけのわからんブログを観にいらっしゃってくださるリピーターの皆さまのために書き続けます。1000回くらいに達したらサライでも歌いますか。

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2009年05月13日 歯間乳頭を保存するための切開  その1

「チタン強化膜を用いたヒト骨内欠損の歯周組織再生療法についての比較臨床試験」

Periodontal Regeneration of Human Intrabony Defects with Titanium Reinforced Membranes~A Controlled Clinical Trial~

Cortellini P, Prato GP, Tonetti MS
J Periodontol 66(9) 1995 797-803

歯周病が進行すると歯と歯の間の歯肉が下がってしまい、つま楊枝などがシーシーと入ってしまう現象が見られるようになります。この歯と歯の間の隙間を埋めている歯肉の部分を歯間乳頭(しかんにゅうとう)といいます。現在のところ、一度下がってしまった歯間乳頭を回復させる決定打となる方法はありません。

歯周病が進行した場合、手探りで歯石を取るだけでは限界があり、歯肉をメスで切ってめくり、目視できる状態で歯石を取ることがあります。これを歯周外科手術といいます。また、この歯周外科手術を行う際に、ゴアテックス膜(よくウインドブレーカーなどの素材に使用されている合成繊維からつくられた膜です)や先のシリーズで述べたエナメルマトリックスデリバティブ(製品名エムドゲインゲル)といった材料を使い、積極的に失われた骨など歯の周りの組織を回復させることをします。ちなみにこれを歯周組織再生療法といいます。

これら歯周外科手術や歯周組織再生療法は、結構繊細なテクニックが要求されます。なぜかというと、歯石を取るだけならいいのですが、下手をすると治ってから歯肉ががつんと下がってしまうことがあるからです。手術の手技が歯肉が極端に下がってしまったと仮定した場合、その原因としてはいろいろ考えられるのですが、ここではそのひとつとして歯肉の切り方(以後、切開とよびます)を考えてみます。

歯間乳頭付近での切開法は単純に3パターン考えられます。歯間乳頭の真中へ切開する方法、歯間乳頭より頬側(唇側、すなわち外側)を切開する方法、歯間乳頭より舌側(すなわち内側)を切開する方法です。スタンダードな歯周外科手術では、歯間乳頭の真中へ切開する方法がとられていました。しかし、上述した歯周組織再生療法としてゴアテックス膜を使用した際に、歯肉の下に膜を敷いて数日すると、歯間乳頭への血液供給が断たれ歯肉が少し壊死してしまい膜が露出してしまうという現象が問題になりました。もちろんそれで手術は失敗というわけではなく、膜を除去した後は歯周組織が再生している所見がみられます(みられないこともあるとは思いますが)。但し、一度失われた歯間乳頭のボリュームは回復することはできませんし、できれば膜が露出しない方がいいわけです。

そこで、考案されたのが、歯間乳頭の部分を避けて切開する方法、すなわち歯間乳頭より頬側を切開する方法もしくは舌側(すなわち内側)を切開する方法です。

歯周組織再生療法とはGuided tissue regeneration、略してGTRと呼ばれます、これ豆知識ね。GTO(グレートティーチャー鬼塚)じゃないですよ(古いな)。

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